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ジェフ千葉 フクアリ無敗継続なるか? ホーム山形戦プレビュー ~Revolutionは起きるのか?データで徹底検証・後編~

 明治安田生命J2リーグ 第16節

ジェフユナイテッド市原・千葉 - モンテディオ山形

◆第15節 コンサドーレ札幌戦ハイライト(札幌 2-2千葉)

 

 前節、アウェイの札幌戦は前半に2点を先制するも追いつかれてのドロー。過去全敗している札幌ドームでの初の勝ち点はわずか1に留まりました。

これでジェフは6戦負けなしも戦績は2勝4引き分けの勝ち点10。勝ち切れない試合を落としているという見方が優勢かと思いますし、正直内容も物足りない。

エウトンを前線に、船山をサイドに、町田をトップ下に配して以降、複数得点できている部分は改善の余地が見られる攻撃面ではありますが、守備面に目を移すとここまで15節を終えて失点18はちょっと安定して機能しているとは言えない実績かと。

本エントリでは、守備に関するスタッツ、データについて可視化、考察を加えてみようと思います。

データによるシーズン序盤のジェフ千葉診断の締めくくりです。

今回もデータ元はご覧の提供でお送りします。

Football LAB[フットボールラボ]: サッカーをデータで楽しむ

 

 スタッツというと、シュート数やパス数など、ボールを保持しているプレーのものが多く、守備に関するデータって実はあまり細かくは無かったりします。ひとまず守備についてのデータ、スタッツは採れるもののうち以下の項目を引っ張ってみました。

 ・タックル数

 ・クリア数

 ・インターセプト

 ・被攻撃回数

 ・被シュート数

 ・被ゴール数

※すべて1試合あたり平均値/第14節終了時点

用語・定義をご存じない方のために上記項目について、もう少し補足すると...

 ・タックル数 :相手ボール保持者にスライディングタックルを試みた回数

 ・クリア数  :ボールを安全なエリアに蹴り出した回数

 ・インターセプト数 :相手の足を離れたボール(パスなど)をカットして奪った回数

 ・被攻撃回数 :相手の攻撃を受けた回数

 ・被シュート数:相手にシュートを打たれた回数

 ・被ゴール数 :相手にゴールを許した回数

前エントリの「プロセス」に当てはめ、被ゴールまでの流れで整理すると。

 被ゴール数 < 被シュート数 < 被攻撃回数

のような構造になり、タックル/クリア/インターセプトは、「被攻撃→被シュート」の過程での守備のアクションという事かなと思います。まとめると、

被ゴール数 < 被シュート数 <{タックル/クリア/インターセプト}< 被攻撃回数

タックル、クリアについては、それが成功したのかどうかは成功数のデータがなく分からないため、アクションを試みた、という認識で解釈します。つまり、被攻撃に対して積極的に奪いにいった、またはリスク回避を行ったのかどうか。ひとまず、各スタッツのグラフから、次節対戦相手となる山形との比較です。

 

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図1 1試合あたり平均守備時アクション数・総失点数 比較】※第14節終了時点

まずは、守備時のアクション数と実際の総失点の比較。15節までですと千葉は失点18です(山形は前節スコアレスドロー)。比べると、山形の方が守備時のアクション数は多い印象。対して千葉は守備時アクションが少なく総失点数は多いので(山形は1試合未消化)、千葉は守備が積極的ではない・機能していないのでは、と言いたくなります。

しかし、これだけで「山形の方が積極的に守備をしている・機能している」とはならないということを申し上げておきます。これは両チームの守備のセオリー(前から奪いに行くのか、リトリートして待ち構えるのか)にも影響するかと思いますし、守備機会の多寡にも影響を受けると思われます。

タックルについていえば、“スライディング”タックルなので、スライディングせざるを得ない程に崩されているという見方もできるかと。

守備機会の多寡に言及するのであれば、参考としてポゼッション率からうっすら推察できるかと。

(1 - ポゼッション率 = 被ポゼッション率)

ちなみに平均ポゼッション率は、千葉が54.7%、山形は51.3%です。う~ん、やはりポゼ率(非ポゼ率)では分からない...

実測値ではやはりミスリードしがちなので、被攻撃回数あたりどのくらいアクションしたのか、「試行率」に直したのが図3(一応、実数比較を図2に)。

 

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図2 1試合あたり平均被攻撃回数・被シュート数・被ゴール数 比較】※第14節終了時点

 

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図3 1試合あたり平均守備時アクション試行率・被シュート率・被ゴール率 比較

 

被攻撃回数は、やはり非ポゼ率(≒守備機会の多寡)に影響するのか、山形の方が平均約10回ほど多い。

図3の試行率の母は被攻撃回数で、すなわち受けた攻撃に対してどの程度アクションを試みたかの割合になります。差が出ているのはクリア試行率で、被攻撃に対して2割クリアを試みている山形に対して、千葉は15%ほど。

被ゴール率は被シュート数を母とする歩留り構造で算出していますので、千葉を例にあげると被攻撃回数の約1割がシュートまで打たれ、さらにその打たれたシュートの約8%は失点となっている。山形は同被シュート率8%、被ゴール率7.8%。

被攻撃の中身を被カウンター、被崩しによる攻撃などに分類して同じように見たいところなのですが、今あるデータでの可視化、考察ではここまでが限界かと。

千葉は守備時のアクション試行は山形よりも少なく、被シュート、被ゴールもわずかに多いという結果に。

エクスキューズとしては、守備のやり方と被攻撃の種類にも影響しますので、守備の課題について詳細に考察を加える事はデータからはできないということ。映像と組み合わせれば多少はデータを捕捉して解釈が加えられるのかも。(失点パターン≒失点直前のプレーパターンは、Football Labにデータありますが、崩しきられる前段階の対策をどうすべきかという部分を考察したい。。)

 

ともあれ、ここまでの失点数が山形よりも多いことは事実。

攻撃が活性されつつある兆しが見えてきたところなので、今一度守備を締めて水漏れをなくして勝ち点を積み上げて欲しいところ。失点がなければ、負けることはないですし。確実にポイントは積める。上位を追い上げていくためには、ポイント3は絶対必要ですが...

内弁慶と揶揄されようと、ホームで負けないということは観戦に訪れる地元のサポーターにとっては大切なこと。まあ、サポーターのチカラも無敗継続を後押ししていると信じていますが。

山形戦はミッドウィーク開催。また中3日で再びホーム・ヴェルディ戦ですので、日程的には苦しいですが、ここで連勝・勝ち点6を積みあげたいですね。

では、また!!

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