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【ジェフ千葉】カマタマーレ讃岐戦プレビュー ~3連勝か4連敗しかない...ジェフが勝たなければならない3つの理由~

  2017明治安田生命J2リーグ 第22節
 ジェフユナイテッド千葉 - カマタマーレ讃岐

    18:00 K.O / フクダ電子アリーナ


【公式】ハイライト:カマタマーレ讃岐vsジェフユナイテッド千葉 明治安田生命J2リーグ 第11節2017/5/3

 

 ジェフが勝てば3連勝。

 カマタマーレが負ければ4連敗。

 結末はそのどちらかしかない。

 ...と、讃岐を散々に煽る出だしで書いてしまって内心ちょっと怖いのですが、ジェフ側からしたら本当にそのくらいの気概で臨まないとダメなゲームだと思います(マジで)。

 ジェフは勝ち点30の13位でリーグ戦をターン。

 讃岐は勝ち点13の20位でターン。

 両者とも、そら不本意な前半戦だったでしょう。けれどもリーグはまだ、もう半分あります。

 ジェフは何とか昇格PO圏へ浮上したい。讃岐は何としても残留安全圏へ避難したい。今より上がりたいのは、どちらも同じ。

 けれども、上がるのはジェフの方です(少なくともこの第22節は、ね。。)

 

 前回11節での対戦も振り返りながら、ジェフが讃岐に勝たなければならない理由をデータから紐解いていきます。

 

 データはご覧の提供でお送りします。

www.football-lab.jp

 

  まず前回の対戦はどうだったのか、といいますとスコアは1-1のドローということで、勝ち点を分け合う痛み分けでした。ジェフはこの日右WBに入った山本のファインゴールで先制するも、ハイライン裏に抜け出された木島弟をタックルにいった近藤がペナルティーエリアで倒したという判定を受けてPKを献上。

  同点とされた後も勝ち越し点を求めて攻め立てる千葉と、体を張って守り抜く讃岐。後者の粘りが優ってタイムアップを迎えた、そんな試合でした。

 

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【図1】対ジェフ千葉戦 チーム別パススタッツ

 

  千葉のボール支配率は70%超えを記録。

  ボールをほぼ一方的に握られた讃岐はというと、図1にあるようにわずか157本のパス数、成功率43.9%というパフォーマンスに追いやられました。

  この数値、対千葉戦におけるパススタッツで前半戦21チーム中、ワーストの数字でして、パスというプレーがほとんど機能していない状態を示す数値といってもいいくらいだと思います。

 

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【図2】ジェフ千葉 チーム別パススタッツ

 

   図2はジェフ側から見たパススタッツでして、パス成功率82.4%というのは前半戦最高の数値。決定機をものにできず勝ち越すことはできませんでしたが、パスワークは存分に機能し試合も完全に制圧できた。

  そんな前回対戦のスタッツから鑑みるに、今回はホームでの試合という事もあってより一層相手を圧倒するゲームにしたいところ。後半戦最初のゲームですから、今季ここまでの21戦を凌ぐベストパフォーマンスを見せられるかどうか、前半戦で圧倒できた讃岐相手だからこそ期待してしまうポイントでして、勝たねばならない一つ目の理由です。

 

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 【図3】2017シーズン J2リーグチーム別アタッキング指標の効率性

 

  図3は前エントリの前半戦まとめで載せ忘れた可視化です(流用&手抜きですいません)。

  左から現在の順位ソートでチームを並べていて、攻撃回数からシュート到達率、決定率までの攻撃の階層構造における各層でのパフォーマンスをチーム別に一覧化したものです。

 攻撃に関しては、千葉と讃岐で比較すると、ゴール数、勝利数(讃岐は未だ2勝)、順位をほぼ反映した差があるのが分かります。

 翻って守備はどうか。

 

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 【図4】2017シーズン J2リーグチーム別ディフェンディング指標の効率性

 

 図4は守備についての同様の可視化。

 この両可視化において千葉、讃岐で顕著なのは、図4の守備に関しての指標です。

 それはクリア試行率という被攻撃あたりどの程度クリアを行なっているかという指標についてのもの。

 千葉はこの指標でリーグ最低。対する讃岐はリーグ最高。これはどっちが良い悪いではなく、繋ぐ意識をそのまま反映した結果かなと思えます。

 ボール保持からのゲーム支配を目指したい千葉と、リスクを負わず繋ぐことよりも危機回避を最優先する讃岐の意識の違い。

 同じ繋ぐ意識が高い者同士の対戦でも負けるわけにはいきませんが、志向するスタイル、ボール保持に対する意識が真っ向異なる相手にこそ負けてはいけない。

 今季、讃岐をはじめ記憶に新しいところで言うと水戸などが典型ですが、ボールを繋ぐというよりも相手にボールを持たれても引いて守って、奪ってから反転少ない手数で攻め切るスタイルのチームになかなか勝てていないおらがジェフ。

  同じ志向性のチームに対してはハイプレスが猛威を奮っていますが、そもそもボールを繋がず蹴ってくるチームに対してはハイラインの構造的欠陥を突かれて敗れる展開が多い。

 唯一の好例と言えるホームの長崎戦のような展開もありますし、それ以上の再現でもって讃岐を打ち破りたい……これが2つめの勝たねばならない理由です。

 

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 【図5】2017シーズン J2リーグ前半戦 得失点分布

 

 図5に今季前半戦のJ2得失点分布をば。

 上から現在の順位で並んでます。さすがというか、通年の例に漏れず上位は軒並み20失点未満&30得点以上。シーズン通算で40失点未満&60得点台が昇格へのひとつの閾値になってまして、ほぼそのトレンドに沿った分布になっていそうです。

 おらがジェフユナイテッドはというと、得点は申し分ない結果になってます。コンスタントに複数得点できてるというより、4点以上の大勝で稼いでる面はあるのですが、この勢いは後半戦も続けていきたい事のひとつ。

 課題は失点数でして、順位に比べてちょっと多すぎる(名古屋さんもなかなか……)。

 後半戦から失点を少なくできるかどうかを占う意味でもこの讃岐をひとつのベンチマークとなるゲームにしたい。

 讃岐の得点力はお世辞にも高いとは言えません。かと言って、侮ってはならないのは言うまでもありません(FW原とかね)。

 今節を最小失点で結果を伴う戦いができるかどうかは、あとに続く今月の下位とのゲームを見通す上でも重要かなと思っています。

 ここを無失点で、かつ複数得点を上げて勝てれば、次の熊本、金沢とのゲームにも良いイメージで臨めるはず。

  その意味でも後半戦の出だしで躓く訳にはいかないのです。順位を上げていくために、連勝を伸ばさなければならないですから、今節はやはり勝たなければいけないゲームだと思います。

 

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【図6】被決定率 ✕ 被シュート到達率 散布図

 

 最後に前エントリの再掲を。

 被シュート到達率と被決定率の散布図。左上に布置するおらがジェフユナイテッド

 ちょっと異常です。。

 これだけ見たら、「ゴールキーパー仕事してなくね?」と思われちゃいそうで、不憫でならない……

 ハイラインの構造故のもの、また被決定機に繋がるミスによるものが主な原因かと。

 この被決定率をどこまで下げられるかが、後半戦のひとつのKPIだと思います。

 真夏のゲームを考慮して中プレス&中ラインも準備しつつあるおらがジェフユナイテッド

 ハイプレスの切れ味は証明済み。懐に忍ばせる二の刃で昇格への道を切り開いて行けるか。

 

 楽しみな夏からの後半戦が始まります。 

 チームの成長と目の前の勝利。そしてシーズン終盤に昇格レースに生き残れるかどうかを楽しみに、全力でサポートしていきましょう。

 では、また!

 WIN BY ALL!!

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