【Jリーグ】2017年のJ2リーグをデータでまとめてみました ~個人記録編~
J2のチームスタッツまとめに引き続いて、J2リーグ、各チームの選手個人記録(データ)のまとめをやっていきたいと思います。
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およそ内容はJ1版を踏襲して、J2でも個人記録まとめをやっていきます。
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データはご覧の提供でお送りします。
【表1】2017シーズン J2リーグ チーム別 最多出場選手
22チームもあるので、縦長で見にくいですが...
表1は最多出場選手の一覧です。J1に比べて、GKが多いなぁという印象。自動昇格を果たした、湘南と長崎は秋元陽太選手、増田卓也選手と両守護神の働きが大きかった印象そのままに、二人がシーズン最後までピッチに立ち続けた訳ですね。
J2はシーズンが42試合とJ1より長丁場にも関わらず、ほぼおなじGKがゴールマウスを守り続けていることは、なかなか出来ない事じゃないかなぁと思ったりもするのですが、逆にGKは変えない≒守備の安定をもたらしたいという狙いもあったりするのでしょうか...
【表2】2017シーズン J2リーグ チーム別 最多途中出場選手
途中出場で各チーム最多出場している選手を表2で一覧に。
FWやMFなど、アタッカーが目立つ並びかなぁと。中でも元日本代表のベテランが目につくのもJ1では無かった特徴。東京Vの橋本英郎選手、京都の大黒将志選手、熊本の巻誠一郎選手。いずれも世代的には06年ドイツW杯の時に20代後半だった選手。
日本代表に名を連ねていた時から、10年以上に渡って現役でピッチに立ち続けている訳でして、彼らにしか無い経験や質というものを今もそれぞれのチームにもたらしていることが伺えます。
【表3】2017シーズン J2リーグ チーム別 最多被警告数選手
表3は今シーズンのリーグ戦で各チームもっとも警告を受けた選手の一覧です。
J1程、外国人選手が多い並びにはなっていません。それと、DF登録の選手が多くなっているのもJ1とは異なる傾向。
また、42試合とシーズンが長丁場であるがために警告数が二桁いっている選手もちらほら...
核となるような選手の名前も少なからず見かけるので、もう少し警告数を減らせば累積警告の出場停止数が減って活躍できたのに...と思わずにはいられませんね。
【図1】2017シーズン J2リーグ チーム別 最多得点関与選手一覧
今シーズン所属チームにおいて最も多くゴールに絡んだ選手を左から最終順位ソートで並べてみました。
棒グラフの青色がゴール数、オレンジ色がアシスト数、それらを足して所属チームの総得点で割った値を関与率としたのがグレーの折れ線、黄色の折れ線はシーズンの稼働率(出場試合数ベース)です。
J2の得点王は横浜FCイバ選手で25得点。アシストは3なので、トータル28得点でチーム総得点の45.7%に絡んでいる計算に。
その数値を上回るのが、19得点6アシスト、関与率46.9%のアビスパ福岡ウェリントン選手。
関与ゴール数の絶対値では、サンフレッチェ広島へ完全移籍が発表されている徳島の渡大生選手で31得点(23ゴール8アシスト)。こちらもチーム総得点のうち、43.7%もの関与率をマーク。新天地でもゴールに絡む働きが大いに期待できそうです。
J2では上位6位チームまではすべて外国籍選手。J1ではそこまで上位チームに外国籍選手が多くなかったので、この傾向もJ2ならではかもしれません。
【図2】チーム別 最多得点関与選手 関与割合 ✕ 1得点関与あたりの所要時間
図1の選手らの得点関与率を縦軸に、1得点関与あたりに要する時間を横軸に置いて散布図を描いたのが図2。
上にいくほどチーム総得点に対する貢献割合が大きく、左にいくほど短い時間でゴールに関与している効率の良さを表します。
関与率で4割以上、所要時間にして180分以内(2試合以内)にいるのが、イバ(横浜FC)、ウェリントン(福岡)、渡大生(徳島)、佐藤洸一(金沢)の4選手。まさに欠くことのできない絶対的エースと呼べる存在かと。
イバ選手は既に契約更新が発表され、来季も横浜FCでプレーすることに。前述の渡選手は徳島を退団するので、彼の穴埋めをどうするのか、徳島ヴォルティスの補強が気になるところ。
以前のチームスタッツまとめでも攻撃よりも守備に比重が置かれるリーグがJ2だ、と申しましたが自動昇格を果たした湘南、長崎のジネイ、ファンマ両選手は図の下部の方に布置。
多大な貢献をしていることは間違いないですが、今回のデータの上では他チームのエース級選手に比べて飛び抜けた存在では無いことが分かります。
彼以外の選手の働きも大きかったこと、裏を返せば彼ら二人に頼るということではなく、攻撃も守備も全員でリソースを割いて勝ち点を得ていくという戦い方が表れているということでしょうか。
【図3】チーム別 出場時間あたり得点率最高選手 稼働率 ✕ 1得点関与あたりの所要時間
図2の可視化の横軸、1得点関与あたりの時間が各チームでもっとも短かった選手をピックアップしたのが図3。
どちらかというと、途中交代で出場することが多かった選手が入ってきているかと思います。図2と異なる選手が入ったチームは黄色文字でキャプションを入れました。カッコ内の数字は、得点、アシストの数。
もっとも短い時間でゴールに絡むことができた選手は、名古屋グランパスのシャビエル選手。時間にして69分に1ゴールは絡む計算。
シーズン途中加入で16試合に出場して実に21ゴールに関与。「魔法使い」の異名は伊達ではなかったですね。
個人的印象ながら一際目立つのは図2でもこの図3でも名を刻んでいる闘莉王選手。本来はDFの選手ながら、チーム事情と布部監督の起用でシーズン半ばにはFWで出場することが多かった闘莉王選手。その起用と期待に見事応えて、15ゴール2アシストの活躍。最早、ストライカーでは...?
残留争いに巻き込まれて苦しんだレノファ山口にシーズン途中に加入したレオナルド・ラモス選手も163分に1ゴールは絡む計算、つまり2試合に1ゴールは決める頼れる助っ人ストライカーなる存在でした。
簡単にではありますが、J2リーグの各チーム選手についてまとめてみました。
今オフの移籍報道を見ると、J1よりもJ2、J3のチームの方が早い動きを見せているように思えます。
昨オフ、監督人事が大きく動いたことでそうした新監督を迎えたチームがどのような強化をして、どんなチームづくりを目指すのかが初期は分かりづらかった反面、そうした監督らがほぼ揃って続投することが決まっているため、各チーム補強の色が分かりやすいオフのように思えます。
J1へ個人昇格する選手もちらほら見られるように、そうした去った選手を補う補強があるかどうかも楽しみな要素です。
選手の移籍が収まった頃に、移籍リリースのまとめもやっていきたと思います。
では、また!