【ジェフ千葉】FC町田ゼルビア戦プレビュー ~残り3節、大逆転PO出場なるか?!昇格争いに関わる対戦カードの勝敗をシミュレーションしてみた~
明治安田生命J2リーグ 第40節
ジェフユナイテッド市原・千葉 - FC町田ゼルビア
2017/11/5(日) 14:00 K.O / フクダ電子アリーナ
【公式】プレビュー:ジェフユナイテッド千葉vsFC町田ゼルビア 明治安田生命J2リーグ 第40節 2017/11/5
昇格PO戦線崖っぷちに立たされてからの怒涛の4連勝。
「今さら遅い」という声も聞こえてくるし、実際そうかもしれません。
ただ、昇格という大目標を達成するか否かという事を考えれば、シーズンを通じては必ずしも連勝を伸ばす事が重要ではないこともまた事実だったりします。
勝てずとも負けない、負けに値する試合でも引き分けにする、そして拾わなければならない勝ち点は必ず「3」で拾う。そうやって1つひとつ勝っていく結果、連勝となっていたり、勝ちを積み重ねて進み続けた先に恐らく昇格が結果としてついてくる。それくらいでなければ、昇格に値するチームとは言えないのかもしれません。
そんなこんなで現在も順位は10位のままで今シーズンも残り3節となってしまった、おらがジェフユナイテッド千葉。
もう自力での昇格の可能性は随分前に潰えてしまったわけですが、可能性はまだ十分残されております。
チーム、選手、そしてサポーターは目の前の試合に勝つこと、その後押しをすることに専念するしかないのですが、それでも、他力であっても昇格の可能性が残されているのであれば、「狸の皮算用」をしたくなるのもまた性(サガ)というもの...(タヌキは今季2度仕留めたんですがね
ということで、今回はラスト10節を迎えた折にもやったモンテカルロ・シミュレーションを駆使して、千葉の残り3節はもちろん昇格枠争いの当事者チームたちの残りカードについても同様にシミュレーションし、各チームの残3節の戦績予測、および千葉の昇格の可能性について探ってみたいと思います。
(シミュレーション手法については下記参照)
football-data-visualization.hatenablog.com
データはご覧の提供でお送りします。
自動昇格1枠含め、PO進出4枠を争う対象チームはというと、下記Twitter(先週28日時点)からの引用になりますが...
【昇格PO争い残3節】
— Nobuhiro Kankura (@kan_nov) 2017年10月28日
3位福岡[湘南-松本-岡山]
4位名古屋[岡山-千葉-讃岐]
5位東京V[山口-京都-徳島]
6位徳島[愛媛-大分-東京V]
7位松本[讃岐-福岡-京都]
8位大分[山形-徳島-熊本]
9位横浜FC[熊本-岡山-千葉]
10位千葉[町田-名古屋-横浜FC]
<昇格争い対象チーム(第39節終了時点)>
2位 長崎| 71 Pt
3位 名古屋| 69 Pt
4位 福岡| 69 Pt
5位 東京V| 64 Pt
6位 松本| 64 Pt
7位 徳島| 61 Pt
8位 大分| 60 Pt
9位 横浜FC| 59 Pt
10位 千葉 | 59 Pt
おらがジェフユナイテッドは6位昇格PO圏まで勝ち点5差。
今節の町田戦ももちろんPO圏に這い上がるには3節全勝が必須。次節と最終節に直接対決を残しているので、最後まで可能性を残す意味でも今節は必勝かと。
その上で、上位チームが勝ち点を落として足踏みしてくれる事を期待するしかない。まさに他力に頼らざるをえない状況なのです。
【表1】J2昇格争いに関わる第40節の対戦カード毎 シーズン戦績一覧
昇格枠を争う2位長崎から10位千葉までの残り3節について、対戦カード毎の各チーム今シーズンの戦績、および得失点アベレージ、ピタゴラス勝率とスコア比を一覧にしました。今節の第40節を上記表1と下記表2、3に。
今節第40節に関しては、これら9チームの間での直接対決はなし。福岡を除く8チームが全て下位チームとの対戦。即ちどこも落とせない試合ということです。
難しい試合となりそうなのが、5位東京ヴェルディと21位レノファ山口FCとのゲームと、20位カマタマーレ讃岐のホームに乗り込む6位松本山雅FCとの一戦。
残留争いの渦中にあるチームとのゲームは、やり難さは絶対あるだろうなと。
既に優勝を決めた湘南とのホームゲームとなる福岡も簡単ではないにせよ、結果にプレッシャーがない相手故に集中力や執念で上回れるかというところでしょうか。
そして、この昇格レースの分水嶺になろうかと思われるのは次節でして...
【表2】J2昇格争いに関わる第41節の対戦カード毎 シーズン戦績一覧
おらがジェフユナイテッド千葉がアウェイに乗り込む名古屋とのゲームをはじめ、福岡と松本、徳島と大分と直接対決が3カードも。
繰り返しになりますが、千葉は今節の町田戦に勝たなければ、名古屋戦は「直接対決」ではなくなり単なる消化試合になる可能性もあります...
そして、最終節。
【表3】J2昇格争いに関わる第42節の対戦カード毎 シーズン戦績一覧
おらがジェフ千葉は横浜FCを迎えてのホームでの最終戦。そして、開幕戦で相まみえたスペイン人指揮官同士の再戦が最終節になる東京ヴェルディと徳島とのゲームが直接対決に。
41節までの星勘定によっては、この4チーム全てが可能性を残すカオスな状態が訪れるやも(そうであって欲しい...
とまあカレンダーは表1から3のような恰好になります。
それぞれの対戦チームとの戦績や今季アベレージとの比較も、表1〜3にある数値を見比べていただければと思いますが、あくまで参考値ということで。
本題のシミュレーションはというと水戸戦のプレビューで行ったモンテカルロ法によるシミュレーションを2パターンほどまわしました。
ひとつは、各対戦カードにおける両チームの得失点の分布をもとにジャンケン、またはサイコロを振るように仮の対戦を機械的に何回も実施(実際に機械=PCでやってます。あしからず)。
そうやって、1−0で勝つ確率、0−0になる確率、5−0になる確率...というようなシミュレーションを何度も繰り返しました。
もうひとつは、対戦カード毎両チームの「スコア比」で同様に1−0、2−1、3−1...のような結果が起こる確率をやはりシミュレーションで繰り返し試行。
例としておらがジェフ千葉の残り3節のシミュレーション結果を表4にのっけます。
【表4】ジェフ千葉 残り3節の勝敗予測シミュレーション結果例
あくまでデータとその統計に基づくシミュレーション結果ですが、残り3節は2勝1敗という公算が大きかろうという予測結果に。。
ホーム、アウェイの傾向を考慮しておりますので、やはりアウェイの勝率は凹んでしまってます。
表4の千葉について行ったのと同じシミュレーションを対象9チーム、残り3節について実施してそれぞれ予測をしてみたのが、下記図1と2。
【図1】各チーム H/A毎の得失点数に基づく勝敗予測シミュレーション結果
【図2】各チーム H/A毎のスコア比に基づく勝敗予測シミュレーション結果
両図とも左端に対象チームを列挙。残3節の行方を占う、ということで直近3節の戦績が良い順に並んでいます。
直近3節を切り取ると、おらがジェフ千葉が唯一の3連勝(4節切り取ってもええんやで...ウチが4連勝やし)。
そして残り3節の勝敗予測、スコア予測とチーム名下部に当該カードの予測勝率を併せて記載。右端にその3節の結果を受けての順位予測を載せました。
なんと、千葉はいずれも8位という予測結果に...
得失点分布のパターンでは、昇格PO進出ラインが勝ち点68、スコア比でのパターンなら66という予測に。
66ならば、おらがジェフが3戦全勝すれば十分届きますし、68のラインでも得失点次第では残れるかもしれない。
われら千葉のやることは1つしか無いわけで、7連勝をして天命を待つ以外にありません...
サッカーの神様が、今年のJ2リーグを面白くしようと思っているかどうか、その1点に賭けましょう。
【図3】予想スターティング・フォーメーション
岡山戦から始まった4連勝。熊谷と也真人を同時に欠く事になった応急措置的な船山のトップ下起用というシステム変更が奏功したように映りますが、特に岡山、松本、福岡と似たタイプの相手との戦いが続き、それら3試合でラインを上げずに低く構えてからのカウンターというやり方との相性が良かったのだろうという読み解きを忘れてはいけないと思います。
大分戦はそれまでの3節とは異なり、最終ラインを押し上げる場面も見られるなど、相手によってやり方をアレンジするようになっています。
そうしてみると、序盤あれだけ極端なハイラインを毎節どの相手にもやっていたのを思い出すと、やや頭が痛くなってきたりもしますが...(イタタ...
焦点は大分戦に途中出場した熊谷がスタメン復帰するかどうか。
スタートポジションの違いでしかないのですが、エスナイデル監督がダブルボランチよりもアンカーを好むという発言をされていたようなので、もしかしたらアンドリューをスタメンに戻すかもしれません。
その場合、4−3−3にして船山をアウトサイドにするのか...と考えられますが、個人的な折衷案として、4-4-2のダイアモンドで船山はトップ下に残す、というのはいかがでしょう...これもスタートポジションなので清武と船山には自由に中と外と使ってもらい、也真人と矢田はアンドリューの脇や前線とアンカーの間でうまく潤滑油になってもらう。
アウトサイドはSBが高い位置を取ることで、相手のSHとSBを牽制。アンカー+矢田&也真人と相手のボランチとでミスマッチを作り(中盤中央で3対2)、サイドではボールサイドの前線1枚とSBで相手SB、SHを引きつける。中盤のミスマッチで相手ボランチかSHを中で釣る事ができれば、得意のサイドが空いてくるのでそこを突く事ができるのではないかな、と。
セントラルでもサイドでもアンカー熊谷と船山のいずれかが浮く仕掛けにできれば、遅攻とカウンターを局面で効果的に使い分けることができるのではないかなと思います。
町田は千葉から期限付き移籍中の吉田眞紀人が契約上出られない。これまで前線の一角を担っていた吉田が使えないのは相馬監督としては、なかなか頭が痛いことなのではないかなと。
長身の戸島を前線に置かず、あえてMFにして相手の注意を分散させる事ができていたのも、眞紀人のハードワークがあったからこそ。
故に今節は戸島が前線で中島とコンビを組むか、あるいは2列目のまま出るのかが相馬監督の判断の分かれ目かなと。個人的展望としては、ヤザーが観たいので(笑)戸島を前線に配してくれればなと。。
もし戸島を2列目のまま右のSHに組み込まれると、ジェフの強みである左SB乾のところとマッチアップする形に。あそこの制空権を脅かされると、結構厳しかったりするので、相馬監督には是非戸島をFWで使ってきてくれないかなと思っています。
残り3節でホーム・フクアリでの試合もあと2試合。
今節のあとは、もう今シーズンフクアリでジェフを観られるゲームは最終節しかありません。
そう、今シーズンのこのメンバーでの試合はあと2試合しかないのです。
5連勝を目撃する、そして最終節奇跡のPO進出を...というのも観たいですが、純粋に今シーズン我々を楽しませてくれた攻撃サッカーを見続けたい気持ちの方が強いです。
結果はあとから付いてくるものですから、予想や予測のような打算ではなく(本エントリの主題、ガッシャーン)、ジェフのサッカー、熱きパシオン漲るプレーを目撃するべく、あと2試合、是非フクアリへ足を運んでみてはいかがでしょう。
では、また!