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サッカーをデータで視てみよう

サッカーに関するあらゆるデータを可視化してみるブログ

【ジェフ千葉】V・ファーレン長崎戦プレビュー 〜ヴィヴィくん並に"あざと強い"長崎のキーマンは古巣戦に燃えるイケメンCB〜

2017明治安田生命J2リーグ 第12節
ツエーゲン金沢 2 - 1 ジェフユナイテッド千葉

得点者:27' 千葉 O.G / 50' 佐藤洸一 / 51' ラリベイ


【公式】ハイライト:ツエーゲン金沢vsジェフユナイテッド千葉 明治安田生命J2リーグ 第12節 2017/5/7

 

 前節、金沢戦は双方に退場者を出して、10人対10人での戦いになったこともあり、意図せず「壊れた」ゲームだったかなぁと思います。

 ただ、そうしたスクランブルになっても愚直に目の前のプレーを遂行し続けたのは、ホーム金沢の選手たち。70%ものボール支配を千葉に許し、再三自ゴールを脅かされながらも、身体を張って最後までゴールは割らせず、90分とATを凌ぎきって勝ち点3というこの試合唯一の報酬を手にして連敗を脱出。

 一方、敗れたのはボールを握り、前へと攻め続ける自分たちのプレーを遂行しながらも、最後まで同点ゴールという成果を得られなかったジェフ。これでGWの連戦は、1勝1分1敗、3節を消化して勝ち点4。上位進出はまたも叶いませんでした。

 

 DAZN中継の最後、試合後のインタビューで珍しくチームの拙さ、修正点について語ったエスナイデル監督。

 若狭が退場、アンドリューが通算4枚目の警告を受けたため、両名は今節の試合には出場できず。そうした面もありつつ、純粋に金沢戦は「まったく良くなかった」と監督自身が評したように修正を施し、人も入れ替えて臨む気配が濃厚となる第13節、ホーム長崎戦。

 ここまで前後陣形のコンパクトネスと左右横幅を活かしたポゼッションするスタイルが奏功して、パス数、パス成功率、攻撃回数、セットプレー数等スタッツが軒並み高い数値を叩き出しているジェフですが、肝心のゴールが乏しく、失点数が得点数を上回っており、戦績も勝ち点16の14位で、リスクを負ってアグレッシブに戦ってはいるものの、見合った結果がついてきていないという評価が正当なのかなと。

 

 現在、首位に立つ横浜FCが、パス数やボール支配率でリーグ21位というジェフと対極にあるようなスタイルであることから、J2のトレンド、勢力図は例年と同様ボールを支配して相手を崩すのではなく、自らミスなどで崩れた相手の隙を着実に突く「リアクション型」のチームが覇権を握りつつあるという情勢。

 リーグは12節を消化したことから、最初のクォーターを終えたところ。現在14位のジェフですが、首位とはまだ8ポイント差ということで、今季は独走するチームがおらず団子状態であることが伺えますし、まだまだ中位のチームであっても巻き返せる可能性は大いにあります。

 これからリーグは中盤に入っていきます。

 上位戦線、または昇格PO圏を伺っていく上でもこれ以上の足踏みは、他チームに置き去りにされ、下位争い、または考えたくないですが残留争いさえチラついてくることを意味します(実は降格圏とも勝ち点8差)。

 

 本エントリでは、今節ホームに迎えるV・ファーレン長崎について、元ジェフのあの選手にフォーカスしつつ、その特徴について考察したく思います。

 

データはご覧の提供でお送りします。

www.football-lab.jp

 

 今季、長崎に加入した元ジェフ(前山形)のDF田代がここまで11試合に出場(欠場1試合は出場停止によるもの)。

 ゲームキャプテンを務め、3バックの中央で守備陣を統率する役目も担うなど、新加入ながら主軸として活躍している模様です。

 

 守備の選手ですが、ジェフにいた当時から足元のスキルに優れるという特徴は良く言われていたように思います。そうした田代の良さを活かしてのものか、今季の長崎は後方からのビルドアップから前線に配給する遅攻の形を有しています。

 

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【図1】V・ファーレン長崎 ソーン別パス数/パス成功数 シーズン比較

 

 図1はピッチを自陣、相手陣それぞれ3分割ずつ、6つのゾーン毎のパススタッツを可視化したもの。今季12節終了時点(青色)と昨季(赤色)との比較をしています。

 点線で囲ったゾーンのパス数が昨季から大きく増えている部分でして、後方からのビルドアップで手数をかけてパスを刻んでいることを示唆しています。

 その中心的役割を担うのがCBの田代であり、ボランチの島田です。

 

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【図2】長崎 自陣後方でのビルドアップ図解とパス交換選手組み合わせTOP10

 

 長崎は3CBからWBへとボールを前進させます。これは3CB&WBのシステムではセオリー通り。ジェフも3バックシステムの場合は基本的にこの形です。

 ジェフと異なるのは、ボランチ2枚のうち、左利きの島田が田代と並んで最終ラインに入って数的優位をつくってプレス回避とビルドアップを試みます

 図右の表はパス交換選手の組み合わせ上位10位までのものでして、黄色のセルは田代が絡んでいる組み合わせ。

 注目なのは、田代が「受け手」として上位に位置していること。

 田代、乾のパス交換に次ぐ3位、4位は左右CBから同サイドのWBへのルート。

 最終ラインに落ちる島田から左WB翁長へのルートもランクイン。

 GK増田から田代へのパスが5位に位置。

 この順位からも田代がボールの預け先であり、ビルドアップの起点であることが分かるかと。

 

 ただ、このランキングでは「出し手」としての田代はあまり見られず

 同様に出し手としての島田も10位までには居ません。

 

 後方で繋ぐビルドアップをひとつの形とはしていますが、長崎は長いボールを使う攻撃も有しています。

 恐らくではありますが、起点としての右足の田代、左足の島田は後方から長い縦のボールで高い位置に張るWBや最前線への配給を担っているものと思われます。当然精度は落ちるため、ランキング上位には表れないというわけです。

 なにしろ、今季の長崎はファンマという得点ラキング2位につける大型のFWが最前線におり、彼をターゲットとした縦にはやいアタッキングも強みのひとつであることは言うまでもありません。

 今季で5年目の指揮となる高木監督は、フクアリでの試合ではエンドチェンジを仕掛けてくることで千葉サポーターにもお馴染みですが、攻撃では例年縦志向の直線的なサッカーを志向する印象。

 前節、金沢戦での2失点目を決められた佐藤洸一も元長崎でして、現京都のイ・ヨンジェ、昨季であれば現名古屋の永井龍といった個で打開できるFWに配給して押し切ってしまうという攻撃が特徴だったかと。

 今季は、最後方にキック精度に長ける出し手としての田代も控えており、長短のパスを司って攻撃のギアを握っているといった印象です。縦に急いだ前線頼みの攻撃も、後方からプレスをいなして中盤を切り裂く攻撃も、それぞれ備えて局面に応じて使い分けてくるのでしょう。

 守備が機能している長崎ですが、高木監督が攻撃面で如何にして千葉のハイプレス&ハイラインを掻い潜る策を仕込んでくるか、そこもひとつの注目ポイントだと思います。

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 今節はもしかするとエスナイデル監督は守備のセオリーを弄ってくるのではないかと密かに予想しています。

 というのも、金沢戦後に守備の脆さについて監督が言及していたことと、若狭とアンドリューという後方のポジションの選手が出場停止になることから、人も当然入れ替わるため、やり方を多少修正することは理にかなっている面もあろうかなと思えるからです。

 まず、人選ですがCBには岡野が今季初出場なるか、アンカーにアランダかもしくは勇人が入り、後者の場合は金沢戦から引き続きいてアランダはインサイドハーフに入るのか(一方の也真人は出られるか)。

 連戦明けであるとはいえ、中3日で次節のアウェイ・ヴェルディ戦が控えていますから、出停以外でのターンオーバーも考えられる。ずっとここ数試合稼働し続けている高橋やボムヨンも入れ替わるかもしれない。

 そうした状況を鑑みて、今節の試合を展望したときに前節同様、先制点を奪われてしまうと非常に厳しいのではないのかなと。

 失点数の少なさでリーグ3位、1試合平均0.8と守備が堅い長崎相手ですから、引きこもられるとホームと言えどかなり厳しい展開になろうかと。

 攻撃に課題山積なのは承知の通りですが、連携や精度が1週間で劇的に向上するとは考えにくく、この試合で勝ち点3を取るためには、無失点を目指す戦い方が求められるのではないかと思います。

 選手も入れ替わるとなると、ある程度リスクをマネージして試合に入るということも考えられるのかなと。岡野の実力、潜在能力や伸びしろに疑いはありませんが、ターゲットのファンマとマッチアップしつつ、ハイラインの裏を狙う2列目の飛び出しをケアするとなるとかなり神経をすり減らされることになりそうですから、無失点試合遂行にはかなりのハードワークが求められる。

 長崎も前節水戸戦ではコンパクトな守備に手を焼いてファンマにはあまり前線でのボール供給が叶わず、彼が中盤に降りて受けるシーンが多く見られました。それによってシュート創出シーンは限られ、チャンスは強みのセットプレーくらいだったかなと(長崎は今季16得点中、11点をセットプレーで稼ぎ出している)。

 千葉としても前線からのハイプレスと最終ラインを高く押し上げてのコンパクトな守備で、田代がタクトを振る長崎のビルドアップを引っ掛けてショートカウンターに持ち込みたいところ。

 しかし、相手も千葉がハイプレスで来ることは分かっているので、高木監督の指示としてはリスクを負わずプレス回避には縦に蹴ればOKだということかもしれない。

 ジェフが前に出て奪いに来れば、しめたものだと思っているでしょうが、果たしてエスナイデル監督はハイライン&ハイプレスを貫くのか...(たぶん変わらず突貫でしょう。。)

 

 5月は試合数が多くミッドウィーク開催などで連戦もあります。連戦を戦い抜くにはチームの総合力、選手層の厚さも必要になってくる。

 諸刃な戦術と決定率の低さから、なかなか勝ち点は積めてはいないのが現状ですが、選手層やチームの状態としては他所よりも多少アドバンテージがあると言えるのかなと。

 代わりに出る新しい選手の活躍で、一気にムードが明るくなることだってあるでしょう。

 岡野が出るのか、あるいは乾が出て兄弟対決が見られるか。

 まだ満足に出場機会を得られていない選手は、試合と勝利に飢えていると思います。

 前節、久々にピッチに立ったアランダがそうであったようにチームが苦しいときにベンチやスタンド、テレビ観戦でしかチームを見つめることしかできなかった選手の悔しさは相当なものでしょう。

 そんな選手たちがその悔しさを晴らすべく、フクアリのピッチで活躍する姿が浮かんではきませんか?

 U-20代表から漏れた岡野が二重の悔しさをぶつけて、完封勝ちに大いに貢献してくれることを期待したいと思います(試合、出るよね!?)。

 

では、また!

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