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【来季昇格に向けた傾向と対策】データで振り返る ジェフ千葉2016シーズン ~選手編まとめ~

ジェフユナイテッド市原・千葉 J2 2016シーズン 終了

  • 順 位:11位

  • 勝ち点:53|戦績:13勝・14引き分け・15敗

  • 得失点:52得点・53失点

 

 かれこれ1ヶ月以上も前のことになりますが、11月20日の最終節をもって、おらがジェフユナイテッド市原・千葉の2016シーズンが終了しました。

 上記の戦績・成績が今シーズンの「結果」の全て、です。

 皆さんはどう感じますか?...悔しい。というのが正直な気持ち、、ということでしょうか。

 「 自分たちの能力以上のものを期待して盛り上がると、失望することになる」とはオシムの言葉。高望みはしていなかったけど、過去最低の11位で昇格POにも関われなかったことには、少なからず失望する面もあったり。  

 昨オフに20名もの選手が入れ替わってのスタートということで、期待と不安入り交じる中での今シーズンではあったので、この結果はある意味想定されたものなのかなと思えたり。

 もっとやれるはず!と思う部分と、妥当だ、むしろマシな方だと思う部分と色々あろうかと思います。

 本エントリ、そして次エントリでは今シーズンのジェフ千葉の各データをもって、上記結果に至った戦いぶり、「過程」について見ていこうと思います。

 結果と過程≒要因を観察することで、「課題」が何らか浮かび上がらせられればよいな、と。

 ご覧のサポーター皆さんが、今季のジェフを思い返し、来季チームに向けて様々考えるネタをご提供できればと思います。

 まず、今回は全42節を戦ってくれたおらがジェフ千葉の選手たちの記録からお届けします。

 

 元データはご覧の提供でお送りします↓

ジェフユナイテッド千葉 2016シーズンサマリー | Football LAB ~サッカーをデータで楽しむ~

 

 

 まずは、第38節長崎戦後、J2昇格が絶たれた後の予告エントリを踏襲しつつ、以下可視化をば見ていこうかと。 

 

football-data-visualization.hatenablog.com

 

 

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図1 ジェフ千葉 メンバー毎出場記録 2016シーズン

 

 選手の先発/途中出場数、および出場時間の可視化です。

 選手が出場時間数降順に上から並んでいて、横軸上側に出場試合数/棒グラフ、下側に出場時間/折れ線グラフという見方。棒グラフの青がスタメン出場、赤が途中出場。

 今シーズン、登録選手のうちフィールドプレイヤーでは全員がピッチに立ちました。全試合出場を果たしたのは、船山ただひとり

 出場試合数の次点では、41試合出場(1試合出場停止)の長澤が。本来は2列目が定位置ながら、シーズン途中にボランチに負傷者が続出するとボランチでの起用も多くなり、彼の器用さもあってなんとかチームとして機能できた、彼が機能させていた面は大いにあったように感じます。

 船山にしても当初は2トップの一角として出場を続けるも、エウトンのワントップ&町田のトップ下による4-2-3-1システムとなった際にはサイドハーフの位置にまわっての出場が多くなり、以降は主にサイドで出場することが多くなった印象です。

 船山にしろ、長澤にしろ、複数のポジションをこなせることについては、メリット・デメリット両面があるかと思いますが、二人が異なるポジションで出ざるを得なかった、すなわち彼らの代役となるような水準の選手が現れなかった、あるいは彼らがいない場合のシステムや組み合わせが見いだせなかったことが、今季のジェフのひとつの実体としてあると思います。

 ここは編成、とりわけ昨オフの20名入れ替わりの補強に依拠しているか、シーズンを戦う中で日々のトレーニング、チーム内競争においてポジティブな変化が生まれなかったのか、、データからは知る由もないのですが。。

 前者、編成面におけるひとつの参考として、2つめの可視化を。

 

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図2 ジェフ千葉 選手年齢 × シーズン稼働率(出場ベース)

 

 選手個々の出場数を42の節数で割った稼働率と、選手年齢(実年齢)の散布図です。

 縦に稼働率、横に年齢をとりました。上に行くほど稼働が高かった選手、右に行くほど年齢が上の選手となります。

 黄色で示した選手は、本日12月26日本エントリ執筆時点で既に退団が決まっている選手。

 同先発出場に限った稼働率のものが下記図3。

 

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図3 ジェフ千葉 選手年齢 × シーズン稼働率(先発ベース)

 

 図1と併せて図2、図3で見ていただくと、今季選手編成とその稼働の実際が分かるかと。先発出場ベースで見ると今季は年齢に比例して稼働率が高くなっているのだな、ということが分かります。

 前述の船山、長澤は図2、3においても最上位に布置。

 佐藤優也はじめ、阿部、近藤、エウトンら30歳以上の選手で約8割の稼働率

 若手に転じると、生え抜きの22歳・井出が8割以上の稼働。出場機会がやや年功序列気味になっていることを考えれば、井出の8割の稼働はまさにチームにとって欠かせないピースであることの示唆かと。

 今オフ、ガンバ大阪から獲得のオファーがあるという井出遥也。もし彼が離脱ということになれば、既に浦和へ移籍が決まっているオナイウ共々、年代的にもジェフの中心になっていく選手の流出になるわけで、来季以降「ジェフの未来」について様々考えさせられてしまいます...(彼らのステップアップは全面的に肯定・応援の立場です)

※正式に井出のガンバ移籍が決定(12/28)

 今季チーム得点王の町田は8割稼働にはわずかに届かず...シーズン序盤まで定位置を確保できずにいましたが、攻撃の核として覚醒のシーズンになりました。

 

 ここまでの可視化から、29歳の船山、27歳の町田、3月に23歳となる井出と、円熟・中堅・若手に核となる選手が大半の試合で稼働できたこと、そこに攻守にクオリティ高い長澤やアランダ、ベテランの近藤や阿部らを軸としてきたことが図3までで再確認できます。

 さらに図1で途中出場数が顕著な、吉田北爪オナイウの3選手が図2、図3の可視化でも分かる通り、途中出場による切り札的な起用が多かったなと。

 特に浦和への完全移籍が決まっているオナイウ阿道の今季のパフォーマンスは、ジョーカーと呼ぶにふさわしいものでした。ホーム、アウェイでの町田戦アディショナルタイムの土壇場劇的ゴール、アウェイ清水戦のドリブルからのゴール、セレッソ戦のボレーによるゴラッソ、金沢戦、そして最終節讃岐戦でのヘディングゴールと、彼のゴールで拾った勝ち点が幾つあったか...

 欲を言えばこの3選手以外に試合の流れを変えられるピースがいたら...と思えなくもない。ここは編成とも絡んでくることですが、オナイウの抜けたFWにそういったピースを補強するなど、来季に向けた補強の動向も注目していきたいです(別エントリで考察予定)。

 

 最後に全42節の全選手出場記録を下記表一覧で御覧ください。

 

表1 ジェフ千葉 メンバー毎出場記録 2016シーズン第1節~21節】 

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表2 ジェフ千葉 メンバー毎出場記録 2016シーズン第22節~42節】 

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 簡単にではありますが、ひとまず今シーズンのジェフ千葉、選手の出場データまとめを締めます。

 トップチームはオフに入っており、サッカーの無いしばしの日常を過ごしているサポーターの皆さんも多いことでしょう。

 昨季の怒涛の退団リリースに泡拭いて倒れた頃を思うと、今オフのジェフはかなりおとなしい、、というか、スローすぎて逆に心配になりますが。。

 次回は、ジェフ千葉ゲームスタッツの深掘り、特に勝敗要因の分析と、対戦相手のジェフ千葉対策はどういったものか?など、データから見えるものあれば可視化してアップしていきます。

 それでは、また!

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