サッカーをデータで視てみよう

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【2018 FIFA ワールドカップ ロシア】各国代表選手がどこのリーグに所属しているのか「Flourish」使って可視化&比較してみた

 開幕まで残り1週間に迫った、ロシアワールドカップ。

 出場全32各国で選ばれし23名の登録選手が出揃ったので、各国どのリーグに所属している選手が多いのかを比べてみたく、今回「Flourish」というWeb可視化サービスで描画してみました。   

 

app.flourish.studio

 

Flourish」は、誰でも簡単にデータビジュアライゼーションが実現できるWebサービスとのこと(下記まさとらんさんのエントリで知りました)。

 

paiza.hatenablog.com

 

 データはというと、なんてことない32カ国で選出された各23名の選手たちの所属クラブ、およびそのクラブが属するリーグの一覧。

 前回エントリでやったPython のPlotlyよりも、はるかに簡単だったので、なにかデータをExcelcsvでお持ちの方で綺麗なビジュアライゼーションをやってみたいという方は、一度Flourishをお試しいただくことをおすすめします。

 そんなわけで早速ビジュアライゼーションを以下に。

 

 

ロシア大会出場選手の所属リーグシェア

 

 

 

予選グループ/国別 代表選手の所属リーグシェア

 

 

 

 前回のPlotlyと同じく、触って動かせるインタラクティブなツリーマップを描いてみました。

 上記上段は、まるっと全32カ国の登録選手全体の所属リーグのシェアを。

 最も多かったのが、プレミアリーグで、ラ・リーガセリエAブンデスリーガリーグ・アンと上位は5大リーグが占めています。

 

 上記下段は、それらリーグ・シェアを予選グループA~H毎に分けたもの。

 下段は特に予選グループにフォーカスしていただくと、そのグループはどのリーグに所属する選手が多いのかが分かると思います。

 日本では、海外組と国内組というざっくりした分け方をされる代表チームですが、「所属リーグ」という塊で見てみると、まだまだJリーグが一番多いことが分かるかと。

 欧州5大リーグ、即ちプレミアリーグイングランド)、ラ・リーガ(スペイン)、ブンデスリーガ(ドイツ)、セリエA(イタリア)、リーグ・アン(フランス)のうち、出場を逃したイタリアを除く4カ国については、当然ながら自国リーグ所属選手が最大勢力に。

 とりわけイングランドに至っては23人全員がプレミアリーグのクラブ所属選手でした。

 強豪国の内訳をざっと申しますと、ブラジルはプレミア勢(6人)とラ・リーガ勢(5人)が多く、アルゼンチンはプレミアム勢(5人)とセリエA勢(5人)が多い。

 ベルギーはというと実に9人がプレミア勢で占められている一方、自国ベルギーリーグ所属選手は1名のみ。反対にポルトガルは自国リーグの「プリメイラ・リーガ」所属選手が6人と最大派閥。

 自国リーグ所属選手が1人もいない国は、スウェーデンセネガルの2ヶ国。

 また、欧州5大リーグ所属選手が1人もいない国は、イランとパナマでした。

 優勝を争うであろう強豪国における自国リーグ所属選手の人数、また中堅国、日本を含めての弱小国における欧州5大リーグ所属選手人数といった指標は、その国の実力、またはポテンシャルを測る上でのひとつ示唆になるでしょうか。

 

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【図1】出場32ヶ国 海外組・国内組 割合

 

 図1に出場全32ヶ国の登録選手23人のうちの国内組(自国リーグ所属選手)、海外組(自国以外のリーグ所属選手)割合を国内組降順ソートでランキングしたものを。

 

 イングランドの100%を筆頭に、開催国のロシアが90%超え、次いでアジアのサウジアラビアが続いています。

 日本はというと、10番目に国内組割合が多いという結果。グループリーグで対戦する3ヶ国は、先程の国内組0人のセネガルを含め、コロンビア、ポーランドも日本より海外海割合が多い国になります。

 ナショナルチームの強さは、その国のリーグの競争力に比例する・・・というような話もあったりしますが、果たして...

 

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【図2】出場32ヶ国 欧州5大リーグ所属選手人数

 

 図2は各国登録選手23人のうち、欧州5大リーグに所属する選手の人数をリーグ毎の内訳で描いたグラフ。

 イタリアを除く5大リーグが自国リーグである4ヶ国は、自国リーグ所属選手以外の選手もすべて5大リーグ所属という状況。イングランド、スペイン、ドイツ、フランスは、23人全員が欧州においてその競争力で覇権を争おうかといういずれかのリーグで日夜戦っている猛者揃いという現実。

 

 日本はというと、11人(ブンデス5人、ラ・リーガ2人、リーグ・アン2人、プレミアリーグ2人)で、これは32各国での中央値に相当します。つまり、この5大リーグ所属選手数をその国の強さを測るひとつの指標とするならば、辛うじてベスト16に届こうかという相対的立ち位置に。

 ただし、この11人のうち半数にあたる6人(川島、長谷部、岡崎、乾、吉田、香川)が2018年での学齢において、30代となるということを注記しておきます。

 よって、この指標、数字は今がまさに絶頂点。

 「サッカーは年齢じゃない」と長友選手がツイートして、話題となりましたが一般的に見て、また統計的に見ても、加齢によってパフォーマンスが低下することは自明。

 我らが日本代表に待ち受ける本大会以降の未来、または喫緊の課題はというと「世代交代」であろうな、と。

 

 ...と、こんなことは本大会開幕前に言う話ではありませんでしたが、ハリルホジッチ監督の突如の解任から西野ジャパンの誕生、そして中島や久保、堂安ら若い世代が相次いで漏れた23人のセレクションなど、一連の日本代表を取り巻く状況を鑑みるに、先の未来が限りなく見えにくいワールドカップ本番となりそうだ、ということだけ申しておきます。

 勝利で一筋の光が差しても、照らされるのは未来ではない。

 敗れ去ってはもちろん、ひとつふたつ勝ったとしても、後に何も残らないワールドカップを純粋に楽しむ気には、私はちょっとなれません...

 

では、また!

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